私たちとお客様の検査が終わり、 役所の検査も終わり、手直しも終わり、照明・電気・カーテン・作りつけの家具と建具も入りました。
明日は、引っ越し。あんなに楽しかったこの現場も、今日でお別れ。明日からは、妹たちが楽しんでくれる。
最終日も工事をして、写真家の撮影を済まし、最後に現場監督と二人で清掃をしていると、いろんなことが脳裏をよぎった。
妹たち、現場監督をはじめ、職人の方々、この家に関わって頂いたすべての皆様、本当にありがとうございました。
初めて一人で手がけた「妹たちのいえ」、大げさですが僕のデビュー作完成です。
正面(東・南側)の深い軒、東と南に目一杯出した縁側。気持ちのいい季節には、食事をしたり、腰かけて庭で遊ぶ子供を眺めたり。
朝は、太陽が東の窓からダイニングへ全開で差し込む。 清々しい朝の光に包まれた家族の朝食。
昼は、友達や近所の子供や身内が、遊びに来たくなるような。 僕が気軽に、お茶しに寄れるように。
夜は、(まだこれからですが・・・)南と東と北の庭に軽い目隠しも兼ねた植栽を植えて、ライトアップ。
反対側(北側)のかわいく並ぶ窓達。 少しでもクーラーに頼らなくても済むよう、南北と東西の通風をたくさんとりました。
土地に逆らわず30坪(99.36㎡) と小さく設計することで、得られた風通しと庭、そして無垢の柱と梁と床、そして漆喰。
日本の家は、夏を旨とすべし。窓を開けると、庭からの風が家中を走り抜ける。風通しがよいことは、家も健康、家族も健康。
家に対してずっと考え感じていたことですが、気持ちがいいと感じる空間であること、そして末長く住み続けたいと思える家であること、
このキーワード満たせば満たすほど、結果として私が目指すシンプルなかっこいい家に近づくと・・・。
甥っ子が年をとっても、手入れをしながら使い込まれたこの家に暮らしてくれてたら、「この家はいい家だった」 といことだ。
すばらしい作品ですね。木の色が段々変わっていって、妹さん達の歴史をきざんでいくのですね。見ていると、気持いいので深呼吸したくなります。
それにしても、日本の大工さんは速い、うつくしい。たしか夏に着工でしたよね?水野さん、日本で建築家をされていて正解ですよ。
今年はこうして更新されるのを、楽しみにできるブログと出会えて嬉しいことでした。来年も楽しみにしています。年内に良いお仕事が終えられましたこと、妹さん達もさぞお喜びでしょうね。
どうぞ、良いお年をお迎えください。
投稿情報: emachan | 2011-12-29 18:18
こちこそ、ご覧頂けて楽しかったです。2012年もエマさんにとって良い年になりますように。
ちなみに普通は設計を含めるとスムーズにいって1年かかるところを8ヵ月で竣工なので、超短期間でした。特に12月は、狭い家に大工と左官と電気と水道、そして僕と監督でぎゅうぎゅう詰めでだったんですよー。
投稿情報: tomohiro mizuno | 2011-12-29 23:01