震災直後に 格付け会社 MOODY`S は、日本の格付け( CDS Implide-Rating )をA3からBaa2へ2段階引き下げをした。一般的に報道されているSenior Rating はAa2 。 デリバティブの世界では、現物の世界より7段階下の格付けです。 すでに、デリバティブの世界では、中国・トルコを下回り、タイ・メキシコ・ブラジル・南アに並んだ。 震災直後急上昇した日本のソブリンCDSも未だ高水準。債務超過となった日本の財政。この格付けが意味するのは、この先に日本国債売りによる、悪い金利上昇が起こるかもしれない。
震災後、予想外にスムーズに合意された10年ぶりの各国協調介入。 米国は、下がり続ける住宅価格と、ほとんど先送りにしている金融機関の問題を抱えながら、さらに財政再建(米国債の追加発行)の為の予算審議を前に、ドル下落を防ぎたかったのか。 欧州では、ポルトガルへの救済が決まりギリシア・アイルランドに続きポルトガルの国債も大幅に売られている。次に、リスクマネーが向かう先は、勿論スペイン。救済する側にいたスペインを、救済することなるかもしれない欧州にとっても、ユーロの下落は好ましくない。日本としては、急激な円高を止める事には成功した。 しかし数年前より火がついた資源ナショナリズムの流れは続き、原子力問題露呈以降に火力発電用の燃料が上昇。 日本は今後も、天然ガス・石炭・石油・その他多くの資源・食料を輸入に頼り、新興国の輸出拡大と各国のナショナリズムとの間で輸出をしていかなければならない。 過去、歴史的転換点となってきた協調介入が意味するのは、貿易が赤字に近づく日本にとって悪い円安が起こるかもしれない。
そして震災後のGDPと株。コンピューターによるリスクマネーに牛耳られた株式市場。わずか3日で株価は2割変動。 まずは5月の決算発表での見通し、順次発表されてくる統計で具体的数字がでてくるが、1990年以降ほとんど横ばいのGDPが下振れする可能性。
今、日本にとって最も避けて通らなければならない道、「 トリプル安 (株・債券・為替)」 の予兆が現れはじめた。
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